こんにちは、本好きの元教員まつこです。
この記事では、小学校で働く教員の方におすすめの実用書を紹介します。明日からの仕事に役立つこと間違いなしの本を選びました。参考になれば幸いです。
こんな人におすすめ
- 本を読みたいと思っている教員の方
- 本を選ぶ時間のない教員の方
- 仕事に役立つ本を知りたい教員の方
この記事を書いた人
まつこといいます。2020年3月まで公立小学校の教員をしていました。
今は保育士の資格をとって児童発達支援(障害のある子どもたちがくる施設)で運動の楽しさを伝える仕事をしています。
本を読むことが好きで、物語から実用書まで1年に100冊以上の本を読んでいます。教員時代にも本を読むことが好きでしたが、仕事が忙しく本を選ぶ時間が充分にとれないこともありました。
この記事が「本を選ぶ時間はあまりないけれど、仕事の役に立つ本が読みたい!」と思っている方々の「本を選ぶきっかけ」になると幸いです。
おすすめ実用書6選
『発達障害 生きづらさを抱える少数派の「種族」たち』著:本田秀夫
発達障害は、「病気」というよりも、「選好性の偏り」と考えるほうが、当事者を理解できる。臨床経験30年以上の精神科医が、発達障害の人の行動や心理、支援の方法などを、さまざまな例をあげながら解説する。
SB新書(https://www.sbcr.jp/product/4797398328/)
タイトルの通り、「発達障害」について知ることができる本です。
この本を読むと、自閉症(ASD)や注意欠如・多動症(ADHD)などの発達障害についてや、またそれが引き起こす二次障害、合併症等についての理解が深まります。
私自身、学生時代に勉強をして発達障害についての知識や理解はあるつもりでした。でも実際に教員になってから発達障害の子どもたちと関わると発達障害についてもっと勉強したいという思いが出てきました。本田先生のこの本を読んで、発達障害について自分が曖昧な理解しかできていなかった部分が多くあることに気づきました。この本はその曖昧な部分が言語化され、とてもわかりやすくまとめられています。
学級で発達障害かもしれない児童に出会ったら、まずはこの本を読んでみてください。
『教えから学びへ 教育にとって一番大切なこと』著:汐見稔幸
なぜ教育には「〜しなければならない」が多いのか?
どうすれば「みずから学ぶ」環境がつくれるのか?教え方ではなく、子どもの学びの深め方からいま必要な教育の本質を考える。
河出書房新社(https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309631363/)
学校で「学ぶ」ことの意味やその内容についてもう一度考えることができる本です。
「学校の役割」をあらためて考えることで、自分自身がクラスの子どもたちとどう関わっていけばよいか、どんな授業を作っていけばよいか、見通しをもつことができます。
学校教育に関わっていた者としての立場で、「今までの学校教育」についてとても考えさせられました。
また、児童発達支援の施設で子どもたちと関わっている立場として「今を生きる子どもたちに対して自分にできることはなんだろう?」とたくさん考えることができました。
子どもに関わるすべての人に読んでほしい、そんな本です。
『嫌われる勇気』著:岸見一郎、古賀史健
フロイト、ユングと並ぶ心理学三代巨匠の一人、アドラー。日本では無名に近い存在ですが、欧米での人気は抜群で、多くの自己啓発書の源流ともなっています。本書では、アドラー心理学の第一人者である岸見一郎氏がライターの古賀文健氏とタッグを組み、哲学者と青年の対話篇形式で彼の思想を解き明かしていきます。
ダイヤモンド社(https://www.diamond.co.jp/book/9784478025819.html)
アドラーの考えを伝える哲学者と、その考えに対抗する青年との対話形式で書かれています。
対話形式であることで、とてもわかりやすいです。読んでいて「あれ?」と思うようなことも、青年が代わりに聞いてくれるのでとてもすっきりとします。
今まで自分が常識だと思っていたことがことごとく覆されました。
まだ読んだことのない人は、騙されたと思ってぜひ読んでみてください。
『「けテぶれ」宿題革命』著:葛原祥太
子どもが自分でどんどん学び出す!「学び方」についての学びを大量に生み出す!
宿題で子ども自身が学びのPDCAを回し、“自分なりの学び方“を獲得していく「けテぶれ学習法」!
成果がどんどん上がり「学年で取り組めた!」という学校も多数出てきています!
あなたのクラスもぜひ始めてみませんか?
学陽書房(http://www.gakuyo.co.jp/book/b457749.html)
教員の世界は「〇〇法」がよく流行りますが、ここ数年で出てきた中ではこの「けテぶれ学習法」がおすすめです。
私自身も小学校教員だった頃にクラスで「けテぶれ」に取り組んでいました。
理論上は「PDCA」サイクルとほぼ同じなのですが、「け=計画」「テ=テスト」「ぶ=分析」「れ=練習」というこどもにもわかりやすい言葉でまとめられています。
「けテぶれ学習法」をクラス全体で取り組むと、子どもたちに「自分の身になる家庭学習」の習慣がつきます。大人になってからでも役に立つ勉強法を子どもたちに伝えることができるのです。
▼同じシリーズで漫画バージョンや「けテぶれ授業革命」という本も出版されました。
中学年以上であれば子どもでも読むことができます。
学級文庫に置くのもおすすめです。
\学級文庫を作ってみる/
『伝え方が9割』著:佐々木圭一
入社当時ダメダメ社員だった筆者が、なぜヒット連発のコピーライターになれたのか。
本書には、心を揺さぶる「伝え方の技術」が書かれてある。
膨大な量の名作のコトバを研究し、「共通のルールがある」「感動的な言葉は、つくることができる」ことを確信。この本で学べば、あなたの言葉が一瞬で強くなり人生が変わる。
ダイヤモンド社(https://www.diamond.co.jp/book/9784478017210.html)
授業に必要な「トーク力」について書かれた本です。
教員は主に「子どもたちに話す」仕事ですが、話し方を極めている先生は非常に少ないです。教員の話し方が面白いと、子どもたちも学習に興味を持つことができます。
この本はいくつもの実例をもとに「聞いている人がグッとくる話し方」や「興味がわく話し方」をわかりやすく紹介しています。
学校の授業での「話し方」に役立つこと間違いなしです。
『運動脳』著:アンデシュ・ハンセン、御舩由美子
従来、脳は成人後、衰える一方だとされていた。
サンマーク出版(https://www.sunmark.co.jp/detail.php?csid=4014-2)
しかし、成人後も脳内の前頭葉が大きくなり、
死の直前でも海馬の細胞数が増えた人たちがいた――。
彼らに共通していたのは「有酸素運動」を日常的に行っていたこと。
たった5分のウォーキング・ランニングが脳に作用する!
学力・集中力・記憶力・創造性……脳のあらゆる力を伸ばす
運動の秘訣、大公開!
何歳からでも、5分から効果があります!!
「有酸素運動」がもたらすよい影響について、実験結果などを交えて論じた一冊。
この本を読むと、運動の大切さがとてもよくわかります。
体育の授業はもちろん、みんなで集中したい取り組みの前に学級全体で体を動かしてみませんか。たった5分の有酸素運動でも、脳によい効果があるようです。さまざまな実験結果を元に論じているので、説得力があります。
運動が苦手な方にもぜひ読んでみてほしい一冊です。
まとめ
この記事では小学校教員におすすめの実用書を紹介しました。
- 『発達障害 生きづらさを抱える少数派の「種族」たち』著:本田秀夫
- 『教えから学びへ 教育にとって一番大切なこと』著:汐見稔幸
- 『嫌われる勇気』著:岸見一郎、古賀史健
- 『「けテぶれ」宿題革命』著:葛原祥太
- 『伝え方が9割』著:佐々木圭一
- 『運動脳』著:アンデシュ・ハンセン、御舩由美子
読み終えた翌日から、小学校での授業・学級経営に使える本ばかりです。
皆様の本選びの参考になれば嬉しいです!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
まつこ
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