こんにちは、本大好きまつこです。公立小学校の教員として働いていました。
この記事では、小学校5年生の学級文庫に置きたい本を紹介します。
こんな人におすすめ
- 小学校5年生の担任の先生
- 小学校5年生のお子さんをおもちの方
- 子どもたちにたくさん本を読んでほしい先生や保護者の方
学級文庫とは?
学級文庫・・・
学校,主として小学校の各教室に設けられるコレクション。児童生徒や教師などの図書の持ち寄りや学級費などによる図書購入などから発生した文庫であるが,公共図書館や学校図書館からの団体貸出によって資料がそろえられることが多くなり,現在は学校図書館の分館として機能する傾向がある。特に小学校低学年には図書館利用の導入として意義がある。運営は担任教師の指導のもとに児童生徒の自主的活動に任せられる。
図書館情報学用語辞典 第5版
学級文庫は学校図書館とは異なり、各学級につくる文庫のことです。教室の中(後ろや横)にあるロッカーの上や中に設置されることが多いです。設置は担任の先生に委ねられているという印象ですが、学校によっては学校図書館の他に各学級にあらかじめ本が置いてある(学級文庫が常設されている)ところもあります。
みなさんの学級には、子どもたちが自由に読むことができる本は置いてありますでしょうか?
本を読むことは、子どもたちのより良い成長につながります。
みなさんもぜひ、学級文庫を作ってみてください。
\学級文庫の必要性やメリットを詳しく知りたい/
\学級文庫の作り方やルール例などを知りたい/
5年生のクラスに置きたい本 15選
高学年になり、委員会やクラブ活動など学級以外の活動も増えてくる5年生。学習では古くから伝わる作品(古典)や伝記などさまざまな人の生き方に触れる機会が多いです。
学級文庫には意図的に海外の作品なども用意して、子どもたちの世界を広げていきたいですね。
それではさっそく、5年生の学級文庫におすすめの本をジャンル別に紹介します!
1.5年生の学習に関連する本
5年生の国語の教科書に出てくるお話に関連のある作品や、算数の「速さ」に関わる絵本などをピックアップしました。授業の前に本の紹介をしたり、読み聞かせをしたりするとより一層「本」に興味が湧いてくるでしょう。
①『こども「徒然草」』斎藤孝
「つれづれなるままに・・・」小学生や中学生の頃に暗記をした経験がある方は多いと思います。
この本は『徒然草』を子どもにも非常にわかりやすくかいつまんで説明した本です。古典の導入におすすめです。
②学習まんが『世界の伝記』
5年生の国語の学習では「伝記を読んで自分の生き方を考える」という内容が入っています。このシリーズは世界の偉人たちの生い立ちをまんがで楽しく知ることができます。学級文庫に様々な偉人の伝記を置くことで、子どもたち一人ひとりのお気に入りの偉人が見つかると良いですよね。
③『点字を読んでみよう(手で読む心でさわるやさしい点字)』日本点字委員会
点字について詳しく知ることができる本です。続編で『点字を書いてみよう』という本もありますよ。「総合的な学習の時間」で福祉について学ぶ際にもおすすめです。
④『落語絵本 まんじゅうこわい』川端誠
国語の学習で古典の世界にたくさん触れる5年生。日本の古典芸能である落語もそのうちの一つです。落語家が声色や表情、簡単な仕草で観客を引き込んでいく落語も、絵本ならひとりで楽しむことができます。
絵も入っていてわかりやすいので、学級全体での読み聞かせにもおすすめです。
⑤『小学五年生』重松清
6年生の国語の教科書にお話が入っている重松清さんの短編集です。小学五年生の男子が主人公のショートストーリーが17篇も入っています。女子のことが気になったり、格好つけたくなかったりと、揺れ動く思春期の少年の気持ちが描かれています。
⑥『このよでいちばんはやいのは』ロバート・フローマン
「このよでいちばんはやいのは?」ウサギ?チーター?それとも?
「速いもの」を考えていくと行き着く先は「光の速さ?」いえいえ、もっと速いものがまだありますよ。
最後は大人も思わず「うーん!」と唸ってしまう、なんとも深い絵本です。ぜひ、手にとって読んでみてほしいです。
2.海外作品
長い物語も読むことができるようになった5年生。海外の作品にもたくさん触れさせてあげたいです。
⑦『モモ』ミヒャエル・エンデ
時間どろぼうと主人公モモのお話。忙しい日々を送る大人に対して風刺がきいた物語です。「時間」の雄大さや日々の「遊び」の大切さを感じます。
大人になってから読むとまた違った感情が出てくる本です。子どもたちだけでなく、保護者の方々にもおすすめしたい一冊です。
⑧『ハリーポッターと賢者の石』著:J.K.ローリング
映画や舞台にもなった名作です。シリーズ後半は上下巻に分かれていてとても分厚いですが、5年生にもなれば最後まで読了する力がついている子が多いでしょう。
魔法の世界にグイグイと引き込まれていくこと間違いなしです。
⑨『ダレン・シャン』シリーズ 著:ダレン・シャン
イギリスのファンタジー小説です。物語は主人公のダレンシャンがサーカスを観に行くところから始まります。バンパイアやヘビ少年、毒蜘蛛などちょっと不気味な人やものがたくさん出てくる奇妙な物語です。
その不思議な世界に、私自身も幼い頃にどハマりしました。
⑩『ナルニア国物語』シリーズ 著:C・S・ルイス
衣装ダンスの中はちょっと不思議な世界「ナルニア国」だった・・・!
4人の兄弟たちが「ナルニア国」で冒険をする物語です。この本を読んだ当初は、ワクワクどきどきが止まらなくて、自分の家のクローゼットの中が不思議な世界の入り口だったらどんなに楽しいだろうか、と思わず想像してしまうほどでした。
この作品もシリーズものになっていますが、一巻ごとにお話に区切りがあるので読みやすいです。
3.謎解きが楽しい物語
頭を働かせながら読む「謎解きが楽しい物語」を紹介します。子どもたちだけでなく、担任の先生やおうちの方にもおすすめです。ぜひ、お子さんと一緒に楽しんでください。
11.『都会のトム&ソーヤ』著:はやみねかおる
超大手のグループ会社の御曹司かつ秀才である竜王創也と、平凡だけどおばあちゃんから譲り受けたサバイバル能力だけは人並みはずれた内藤内人の二人が主人公の物語。謎の天才ゲームクリエイターを探して冒険をする二人の行手には危険が次から次へと襲ってきて・・・。二人の冒険から目が離せません。
主人公は中学生ですが、とても読みやすく小学校高学年から面白く読むことができるシリーズです。
12.『怪盗クイーン』シリーズ 著:はやみねかおる
はやみねかおるさんの本をもう一つ紹介します。
この「怪盗クイーン」シリーズは、ねらった獲物を手に入れるため、神出鬼没の大怪盗クイーンがパートナーのジョーカー、RDとともに飛行船トルバドゥール号に乗って世界中をかけめぐる物語。国際刑事警察機構のICPDが誇る探偵卿たちとの頭脳戦がとても面白いです。
13.『パスワード』シリーズ 著:松原秀行
正式には「パソコン通信探偵団事件ノート」(改訂版では「風浜電子探偵団事件ノート」シリーズといいますが、作品タイトルに「パスワード」と必ず入ることから、「パスワード」シリーズとも呼ばれています。
5人の小学生が身近で起こる様々な事件に挑む物語です。パズルやなぞなぞなどを解きながら事件を解決していくため、読み手側も主人公たちと一緒に頭をたくさん働かせながら楽しむことができます。
14.『ズッコケ三人組』シリーズ 著:那須正幹
子どもの頃に読んだことがある方も多いのではないでしょうか。ハチベエ、ハカセ、モーちゃんの仲良し3人組がさまざまな経験をしていく物語です。短気でおっちょこちょいなハチベエ、物知りだけど理屈っぽいハカセ、のんびり屋さんのモーちゃん。3人それぞれが異なる性格をしているので、きっと子どもたちのお気に入りのキャラクターが見つかるはずです。
15.『星新一のショートショート』シリーズ 著:星新一
「ショートショートの神様」と言われる星新一さんは超短編小説(ショートショート)を1000篇以上も生み出しています。
ちょっと不思議な話や、ユーモラスな話、予想を遥かに上回る奇想天外な話など、とにかく面白い作品がたくさんあります。一つ一つが短いので、休み時間やちょっとした隙間時間にも手軽に読むことができます。
子どもにも読みやすいように編集されたものも多く出版されていますので、ぜひ学級文庫にも置いてみてください。
終わりに・・・
この記事では5年生のクラスに置きたい本を紹介しました。紹介した本の他にも、担任の先生が幼い頃に好きだった絵本や子どもたちからリクエストを募った絵本など、たくさんの本を置いてもらえたらと思います。
まとめ 5年生の学級文庫におすすめの本
- 『こども「徒然草」』
- 学習まんが『世界の伝記』
- 『点字を読んでみよう(手で読む心でさわるやさしい点字)』
- 『落語絵本 まんじゅうこわい』
- 『小学五年生』
- 『このよでいちばんはやいのは』
- 『モモ』
- 『ハリー・ポッターと賢者の石』
- 『ダレン・シャン』シリーズ
- 『ナルニア国物語』シリーズ
- 『都会のトム&ソーヤ』
- 『怪盗クイーン』シリーズ
- 『パスワード』シリーズ
- 『ズッコケ三人組』シリーズ
- 『星新一のショートショート』シリーズ
子どもたちが素敵な本とたくさん出逢えますように。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
まつこ
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