こんにちは。元小学校教員のまつこです。
教材研究は教員にとって欠かせないものです。
この記事では、私が実践していた仕事効率がアップする教材研究のポイントをお伝えします。教材研究を早く終わらせて定時で帰りたい先生方の参考になれば幸いです。
こんな人におすすめ
- 初任の先生
- 定時で帰りたい小学校の先生
- 教材研究のポイントが知りたい人
仕事効率がアップする教材研究のポイント8選
ポイントには目安の所要時間を記入してあります。この所要時間は、私自身が教員になってから五年目以降に教材研究に費やしていた時間です。慣れてくると短い時間でも教材研究ができるようになります、という一例ですので、あくまでも目安としてみてください。
①単元のゴールを明確にする
(所要時間:10分)
教材研究をするときに一番初めにおこなうのが単元のゴール(目標)を定めることです。ゴールを明確にすることで全体の流れを見通すことができます。
単元のゴールを明確にするためには、単元全体の中で子どもたちにどんな力をつけさせたいのかということを見極める必要があります。
はじめのうちは指導書を参考にすると良いでしょう。指導書には、単元の冒頭に単元全体の目標や大まかな授業の流れが載っています。それを参考に、単元のゴールを定めましょう。慣れてくると、教科書と単元テスト(後述)のみでも単元の見通しをもつことができるようになります。
教材研究の時間が思うように取れず、事前に授業をしっかりと組み立てることができなかったとしても、単元のゴールさえ頭の中にあれば授業の方向性を間違えることはありません。
②単元テストに目を通しておく
(所要時間:5分)
ゴール(目標)を明確にすることとほぼ同義ですが、単元テストをみるとその単元を通して子どもたちにつけさせたい力がわかります。教材研究の一つとして、テストにも目を通しておきましょう。
もちろんテストがすべてではありませんが、テストを見ることで流れの中でおさえるべきポイントはどこか・逆にあまり時間をかけなくても良いところはどこかを確認することができます。
③前年度の実践を参考にさせてもらう
こちらは初任の先生に特におすすめしたい方法です。
教材研究といっても何をすれば良いかわからないままスタートしてしまっては時間の無駄です。前年度までの授業の資料がないかどうか、前年度に該当学年を担任していた先生に聞いてみましょう。校内研究で使った資料を見せてくれたり、学校にある教具を教えてくれたりするかもしれません。
はじめから過去の資料をあてにするのではなく、最低限①②をやって単元のゴールは意識した上で前年度の担任の先生に声をかけるのがおすすめです。
④板書計画をメインに組み立てる
(所要時間:1枚の板書計画あたり5分〜10分)
みなさんは1時間の授業の中でどのように板書をしていますか。途中で何度も書いたり消したりしてはいないでしょうか。
授業後の黒板を見ただけで、その時間にどんな活動をしたのか、子どもたちからどんな意見が出たのか、1時間の中での「まとめ」は何か、など「授業の一連の流れ」がわかるような板書を作るのが理想です。
つまり、事前に1時間の板書計画さえあれば、大まかな授業の流れをつかむことができます。
教材研究の作成資料は板書計画をメインに、主要の発問や評価のポイント、予想される着地(まとめ)などを考えて余白に書き込んでいくのが手軽でおすすめです。教科にもよりますが、板書計画は慣れてくると5分ほどで作成することができます。
⑤長期休みを利用する
教員の仕事は授業だけではありません。平日の放課後にも職員会議や打ち合わせ、研究会などがあるため、教材研究の時間が十分に取れないこともあります。
教材研究は夏休みや冬休みなど、子どもたちが学校に来ない長期休みの間に進めておくのがおすすめです。
4月〜7月までは長期休みがなく少し大変かもしれませんが、夏休み以降は長期休みの間に教材研究の貯金を作っておくことで、平日の放課後がとても楽になりますよ。
⑥最初の1時間ですべてを語れ
先述した①単元のゴールを明確にする、②単元テストに目を通しておく、の二つは、学習を進める私たち教員が単元の終わりまでの見通しをもつために行います。
先の見通しをもつことができると、最後まで安心して取り組むことができるのは子どもも大人も一緒です。子どもたちにも、学習のはじめには単元の終わりまでの見通しをもたせてあげましょう。
子どもたちが見通しをもって学習に入るためには、新しい単元になった最初の1時間が特に大切です。子どもたち自身も単元の終わりが見通せるように、導入だけは少し時間をかけて考えましょう。
この単元が終わったらこんな難しい計算もできるようになるんだよ!
と、子どもたちがイメージをしやすいように「具体的に」単元のゴールを示してあげましょう。
⑦振り返りをして次に生かす
(所要時間:10分)
授業後に短時間で良いので振り返りをして、実際に使用した板書計画に反省点や良かったところを書き込んでおきましょう。再びその学年をもったときに、作成した板書計画や教材を再利用できるようにしておくことが大切です。
複数回同じ学年を担任すると、教材研究や授業準備の時間がグッと減って、定時退勤への道がかなりひらけてきますよ。
⑧誰でもいつでも使えるようにしておく
こちらは初任の先生などには少し勇気が必要ですが、自分の教材研究を自分のものだけにせず、他の先生にも使えるようにしておくのがおすすめです。作成したプリントを同じ学年の先生方に共有したり、次の年にその学年をもつ先生のために学年の棚の中やパソコンのフォルダにデータを入れておいたりするのです。
するとびっくり、自分が困ったときに助けてくれる先生が増えます。自分の時間を惜しまずに周りの人たちにも提供してくれる先生には、いざという時に自分の時間を使って助けてくれる仲間がたくさんできますよ。
これは私が小学校教員時代に実感しました。ギブアンドテイクの精神ですね。
まとめ 仕事効率がアップする教材研究のポイント
この記事では、私が実践していた仕事効率がアップする教材研究のポイントをまとめました。ポイントをおさえて、少しでも早く退勤ができるようにしたいですね。
まとめ:仕事効率がアップする教材研究のポイント
- 単元のゴールを明確にする
- 単元テストに目を通しておく
- 前年度の実践を参考にさせてもらう
- 板書計画をメインに組み立てる
- 長期休みを利用する
- 最初の1時間ですべてを語れ
- 振り返りをして次に生かす
- 誰でもいつでも使えるようにしておく
この記事が小学校で働く皆様の参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
まつこ
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