こんにちは。元小学校教員のまつこです。
この記事では私が教員だった頃に実践していた、小学校教員が学級の子どもたちとよりよい関係を築くためにできることをまとめました。子どもたちと先生の関係性はもちろん、子どもたち同士の関係も良くなるような実践を紹介します。
明日からすぐに取り組めるものもありますので、参考にしていただけたら嬉しいです。今回は高学年(5、6年生)バージョンです。
こんな人におすすめ
- 小学校高学年の担任の先生
- 子どもたちの心をグッと掴みたい先生
- 学級づくりに悩んでいる先生
\低学年(1、2年)バージョンはこちら/
\中学年(3、4年)バージョンはこちら/
【高学年】学級づくりのアイディア10選
①みんなの授業、開講!
いつも先生の授業ばかりでつまらないよ〜。たまには自分で授業を作ったり、友達の授業を受けてみたいな。
5年生の担任をしていた頃、学級の子どものこの一言がきっかけで「みんなの授業」が開講しました。
一人あたり15分〜20分程度で自分の得意なことをみんなに伝えます。
子どもたちの授業内容がまた面白いこと。黒板や指示棒をしっかりと使って、担任の私よりも授業らしい授業を見せてくれた子もいました。
「みんなの授業」の一例を紹介します。
- ちょっと変わった生き物を紹介します
- ダンスのステップを教えます
- 全国のゆるキャラを紹介します
- 漫画の女の子の目の描きかたをレクチャーします
- 電車の魅力を伝えます
5年生の子どもたちにしかできない授業がたくさんみられました。
友達の新たな魅力に気付くことができる大切な時間でした。
\指示棒があると「授業っぽさ」が出ます/
②男子対女子でも盛り上がる王様ドッジボール
高学年になると、男子と女子との間で運動能力や筋力の差が出てきます。中学年の頃までは男女関係なくみんなで校庭で遊んでいたのに、高学年になった途端に男女バラバラになってしまう…なんてことも、高学年あるあるですよね。そんな時におすすめなのが「王様ドッジボール」です。
「王様ドッジボール」とは、各チーム話し合いで王様を1人決めて、王様が当たったら負けというルールです。
お互いの王様は秘密にしておくので、勝負が始まっても誰が王様かは分かりません。
王様以外のメンバーは何人当たっても勝敗には影響しません。いかに自分のチームの王様を守れるか、というのが勝敗の鍵を握ります。チームに力の差があっても相手チームの王様さえ当ててしまえば勝つことができますので、一発逆転もあり得るところが面白いです。
③句会をしよう
「句会」とは作った俳句をみんなで見合い、良い句を選ぶ会のことです。
俳句をつくると語彙力や表現力が高まります。また、「句会」をすることで友達のものの感じ方を知ることができたり、意外な才能に気付かされたりすることもあります。
子どもたちが生き生きと活動する姿が見せられるので、参観日にもおすすめの活動です。
我がクラスでおこなっていた句会のルールを紹介します。
- ひとり数句ずつ俳句をつくります。
・俳句をつくるときのルールは季語を入れる、五七五にする、くらいで十分です。
・「修学旅行」「夏の俳句」などテーマを決めると作りやすいです。 - できあがった自分の作品の中からお気に入りの作品を一句選び、短冊に書きます。
- 短冊の表には記名をせずに集めてシャッフルをして一斉に展示します。
- 展示された俳句を見ながら「素敵だな」と思った作品3作品をメモ用紙に書き込みます。
- 自分が選んだメモ用紙の俳句の中から最も良かった1つを決めて投票をします。
- 投票数が最も多かった俳句を最優秀賞、次に多かった俳句を優秀賞とします。
担任も俳句を作って参加していましたが、子どもたちの俳句に敵わないことがしばしばありました。
子どもたちの感性、言葉選びってとても素敵なんですよね。
④討論会をやってみよう
もうひとつ、国語力が高まる活動を紹介します。学級での討論会です。お題を決め、2グループに分かれて討論をします。
たとえば、「想いを伝えるなら電話がよいか手紙が良いか」「日曜日に家族で出かけるなら海か山か」などのお題がわかりやすいでしょう。
判定員を数名(奇数名)決めて、最後はその判定員たちがどちらのチームの意見がより説得力があったのかを判定します。
ほかにも「住むなら暑い国がよいか、寒い国がよいか」「大人と子どもはどちらが得か」などのお題も面白そうですよね。最後に勝敗を決めるので、判定員をいかにして納得させるかということが鍵になってきます。
⑤宿題いる?いらない?
私が高学年の担任になったら必ず考えてもらっていた議題です。
担任から子どもたちに一方的に宿題を出し続けてしまうと、自分で勉強する力がつきません。宿題は必要なのかどうかを子どもたちに考えてもらい、子どもたちの出した結論によっては宿題そのものを無くしてしまいます。
宿題をなくす代わりに「けテぶれ」という活動を導入した年もありました。もちろん、「宿題を出してほしい」という結論に至って宿題を継続した年もありました。
高学年にもなると、宿題の意味や必要性などを自分達で考えることができる子が増えてきます。子どもたちの思いや実態に即して、臨機応変に対応していきたいところです。
\けテぶれについてはこの本を読んでみてください/
「けテぶれ」は、自分自身で必要な学習を考える力がつく活動です。おすすめですよ。
⑥席替えの仕方を考えよう
高学年にもなると、自分たちの利だけでなくクラス全体のことを考えることができるようになってきます。そんな成長した子どもたちと一緒に、席替えの仕方をクラス会議で考えてみるのも楽しいです。
席替え会議のポイントは一人が100パーセント満足するのではなく、全員が70〜80パーセントの満足感を得られる方法を考えるということ。お見合い方式・くじを引いて1番の人から座りたい場所に座ってみる・やっぱり先生が決めたほうがいい、など子どもたちからさまざまなアイディアが出てきて面白いですよ。
⑦友達テストを作ろう
学年末におすすめのイベントです。1人1問ずつ、自分自身に関する問題を作ります。
「僕の好きな食べ物は何でしょう。」「私が今年一番楽しかった行事はなんでしょう。」「私の血液型はなんでしょう。」など、なんでも良いです。
その問題を合わせて、友達テストを作ります。このテストに学力は関係なく、いかにクラスの友達のことを知っているかが多く点数を取るポイントになります。
クラスの友達に関して知らなかったことも知るきっかけになりますよ。
⑧百人一首に挑戦しよう
中学生になると百人一首大会が開かれる学校もあります。小学生のうちに百人一首に取り組んでおくことで、中学校でも抵抗なく関わり、楽しむことができます。
「五色百人一首」といって100枚のカルタが20枚ごとに分かれているものがありますので、初めはそれから取り組むとやりやすいです。
音読の宿題として百人一首に取り組んだり、覚えてきたら国語の学習の最初の10分くらいを使ってカルタ大会をしたりすると楽しいです。
⑨ミニ運動会をしよう
ミニ運動会は学年末のレクリエーションとして、学年全体でおこないたい行事です。
全員でバトンを繋ぐリレーや、低学年・中学年の頃に運動会でおこなった団体競技(玉入れや綱引き、台風の目など)を思い出しながらやってみると盛り上がります。
最後は6年生(5年生)の運動会で全員で取り組んだダンスやソーラン節を踊って締めくくります。思い出に残る最高の時間を過ごせること間違いなしです。
⑩校長先生の特別授業
6年生の終わり頃におすすめの活動が校長先生に授業をしてもらうことです。
中学生になる子どもたちに、校長先生から人生にまつわる話を聞いたり、エールを送ってもらったりする時間を作るのです。
校長先生の授業は滅多に受けることができませんので、子どもたちにとっても特別な時間になりますし、校長先生にとっても楽しい時間になるのではないでしょうか。
6年生の担任になったら、ぜひ校長先生に頼んでみてくださいね。
まとめ
この記事では、高学年の子どもたちとよりよい関係を築くためにできることを紹介しました。
まとめ:高学年の子どもたちとよりよい関係を築く学級づくりのプチアイディア10選
- みんなの授業、開講!
- 男子対女子でも盛り上がる王様ドッジボール
- 句会をしよう
- 討論会をやってみよう
- 宿題いる?いらない?
- 席替えの仕方を考えよう
- 友達テストを作ろう
- 百人一首に挑戦しよう
- ミニ運動会をしよう
- 校長先生の特別授業
明日からできる簡単なものも多いです。皆さんの学級でもぜひやってみてくださいね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
まつこ
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