昨今、若いうちから退職を選ぶ教員の方が増えています。数年前に話題になったX(元Twitter)のハッシュタグ「#教師のバトン」はご存知でしょうか。このタグを少し覗いてみるだけでも教員という仕事の大変さや改善しない労働状況がわかります。
私も30歳まで8年間、小学校教員をしていました。
なぜ私が小学校教員を退職したのかということについて、気になる方はぜひこちらの記事をご覧ください。
さて、小学校教員を退職するにあたって気になるのはその「退職金」ですよね。
この記事では、新卒から8年間小学校教員として働いて自主退職をしたときの退職金について、私の実体験をもとにまとめました。参考になれば幸いです。
こんな人におすすめ
- 小学校教員を辞めたい
- 退職金がいくらもらえるのか知りたい
- 教員を辞めたあとの税金について知りたい
【結論】公立の小学校で8年間働いたときの退職金は・・・
結論から先に述べますと、
私自身が公立小学校で8年間働いて得た退職金は約95万円でした。
思った以上にもらえたなあ・・・
私の8年間の内訳(細かな勤務実績)は以下の通りです。
- 臨時採用職員として北海道の小学校で1年間(4月1日〜3月31日まで担任として勤務)
- 北海道の異なる学校で同様に臨時採用職員として1年間(同様)
- 正規採用職員として神奈川県の小学校で6年間(休職期間等なし
このように、計8年間の勤務実績があります。
大学卒業後、はじめの2年間は臨時採用という形での勤務でしたが、他の先生方と全く同じフルタイムでの勤務でしたので、神奈川県の学校に正規採用になる際にも「勤続」という形で勤務実績が引き継がれています。
したがって8年間正規採用で働いている先生方とほぼ同じ額の退職金をいただきました。
(公立教員の給与体系は「地域手当」などがありますので、自治体によっても若干の差があると思われます。)
私のように臨時採用から正規採用に切り替わった方も、その間の隙間なくフルタイムで働き続けていれば年数分の退職金をもらうことができます。
ちなみに勤続10年を超えると・・・
勤続「10年」を境に「調整額」というものが加算される仕組みになっているので、さらに金額がアップします。調整額だけで70万円くらいですので、10年間働くと退職金が200万円以上になります。勤続8年から2年増えるだけで一気に跳ね上がりますね。
さらに60歳の定年退職まで働いたときの小学校教員の平均退職金額は2000万円を超えます。ひとつの仕事をそこまで頑張れたらかっこいいですね。
退職金はいつもらえるのか?
私は3月31日付で退職をしました。退職金が給与口座に退職金が振り込まれたのは4月末でした。退職後すぐに受け取ることができる訳ではないので、退職後の引越し資金等に使おうと思っている方はご注意ください。ちなみに私は税金(住民税)の支払いのために、もらった退職金の半分が消えました…。ここからはその税金についてみていきましょう。
退職後の税金について
退職後の税金について気になる方は多いと思います。
退職金にかかる所得税はいくら?
まずひとつ目として、「退職金」そのものに所得税はかからないのか・・・という疑問が浮かんできます。現在、退職金については所得税が軽減されるような仕組みになっています。
※こちらの税金の制度は変更になる場合がありますので、最新の情報を常にチェックしておくことをお勧めします。
私の場合は、非課税でした。
退職金の所得税は、「退職所得」という特別な所得です。退職所得を計算するときに、退職金には「非課税上限額」というものが設定されています。非課税上限額は働いていた年数によって変わってきます。私のような勤続8年の人の非課税額は320万円です。(勤続年数×40万円)
退職金が100万円に満たない私は、全額非課税ということになります。
したがって、8年間教員として働いた私の退職金95万円は全額振り込まれました。非課税上限額等については国税庁のサイトに詳しく載っていますので、参考にしていただけたらと思います。
退職後にかかるそのほかの税金はいくら?
退職金そのものには所得税はかかりませんが
退職した翌年には「住民税」を支払う必要があります。
住民税は前年度の収入から金額が決まりますので、教員として働いていた分の額の住民税を支払わなければなりません。金額としては大きめであると感じました。
3月31日付で退職した場合、5月末までの住民税は最終の給与からすでに天引きされています。したがって、翌年度の6月から住民税を支払うことになります。
教員を退職した年の6月に納税の通知書が自宅に届きます。通知書をよく読み、支払い漏れのないように気をつけましょう。支払いは6月から数ヶ月ごとに分けて支払い締切日が設けられています。一番早い締め切り日は第一期で6月末日までとなっています。住民税は郵便局や銀行、コンビニ等で支払うことが可能です。
私は6月に1年間分まとめて支払いを済ませてしまいました。お金に余裕のある方は、一気に支払ってしまうと後々らくになりますよ。
まとめ
この記事では、公立小学校で8年間働いたときの退職金についてまとめました。
- 公立小学校教員として8年間働き、退職したときにもらえる退職金は約95万円でした。
- 退職金に対しての所得税はかかりませんでした。(控除額が決まっています。)
- 退職後に住民税を支払う必要があります。
皆様の参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
まつこ
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