こんにちは。元小学校教員のまつこです。
この記事では、小学校の先生が修学旅行の下見をする際に事前に用意するものや当日の持ち物、見るべきポイントなどをまとめました。参考になれば幸いです。
こんな人におすすめ
- 初めて6年生の担任になった先生
- 修学旅行の下見に行くときのポイントが知りたい先生
- 修学旅行の下見に行くために事前に用意するもの、持ち物などを知りたい先生
修学旅行の「下見」とは?
小学6年生の大きな行事の一つに「修学旅行」があります。クラスメイトたちと寝食を共にする大切な機会であり、子どもたちが小学校生活の中でも特に楽しみにしている行事の一つです。
6年生の担任になるとその修学旅行の計画や引率という大切な仕事が待っています。
修学旅行の「下見」とは修学旅行の計画段階で実際に旅行先に出向き、場所を確認したり宿の人と顔合わせをしたりする仕事です。「下見」をすることによって、修学旅行当日の活動がスムーズに進んでいきます。当日の引率と同じくらい6年生担任にとっては「下見」もとても大切な仕事です。
修学旅行の「下見」の大きな目的
修学旅行の「下見」の最大の目的は修学旅行を成功させることです。
子どもたちにとって一生に一度の小学校での修学旅行を滞りなく実施するために、「下見」があります。
目的を果たすために、しておくべきことなどを紹介します。
修学旅行の下見はいつ行くの?
下見は基本的には職員の勤務時間内に行われます。実際に現地に行かなければいけないため、しっかりと時間が確保できる夏休みや春休みに行くことが多いです。4月1日に新しい担任が決まってから入学式までの数日間のうちに行くこともあります。
修学旅行が夏休み前の場合などは、勤務時間外ではありますが土曜日や日曜日などに下見に行かなければいけないこともあります。
もちろん休日に下見として出勤をした分は後日振替を取ることができます。平日に振替をとるのは現実的に少し難しいので、夏休みや冬休みなどに振り替えることが多いです。土曜日や日曜日に下見に行かざるを得なくなった場合は、振替について管理職にしっかりと確認をしておきましょう。
修学旅行の下見は誰が行くの?
修学旅行の下見は引率する先生全員(学年の先生だけでなく、特別支援学級の先生や養護教諭も一緒に)で行くのが理想です。また、旅行会社の方が間に入っている場合は旅行会社の添乗員さんが下見に同行してくれることもあります。
ただ、市や区から出される交通費などの予算が少ないこともあり、全員で行くことは難しいかもしれません。予算は自治体によって変わってきますので事務の先生に確認をしてみてください。
予算によっては学年の代表者が行ったり半分は自費で行ったりすることもあります。
仕事なのですから、全員分のお金を出してほしいですよね…。
修学旅行の下見の事前準備
下見に行く前に準備をしておくべきことを紹介します。
おおまかなスケジュールを立てる
修学旅行のスケジュールを立てておきます。前年度と同じ場所に行く場合は、前年度の資料が参考になります。学校によっては、旅行会社の方がスケジュールを立ててくれて、それをもとに細かな打ち合わせをしていくこともあります。旅行会社を通して宿などの予約をしている場合は、旅行会社の方とも忘れずに連絡をとり始めましょう。
下見で見るべきポイントをあらかじめメモしておく
下見で実際に目で見て確認すべきことを学年の先生方と話し合い、あらかじめ書き出しておきましょう。
見るべきポイントは事前に立てた修学旅行当日のスケジュール(計画段階のものでOK)を印刷したものに書き込んでおくとわかりやすいです。
下見で見るべきポイントについては後述しますので、参考にしてください。
添乗員さんとの確認
修学旅行当日、旅行会社の添乗員さん(ツアーコンダクター)がいる場合は、下見に行く前に添乗員さんがどこまでやってくれるのか(お店とのやりとりや、お金管理・スケジュール管理など)を確認しておきましょう。
下見に同行してくれるか否かも確認をしましょう。ちなみに私が実際に修学旅行の下見に行った際は、修学旅行当日に来てくれる添乗員さんが下見にも現地集合で同行してくださいました。
添乗員さんは、毎年我が校の修学旅行に同行してくれている方だったので、とても頼もしかったです。
修学旅行の下見の持ち物
スマートフォンまたはデジタルカメラ
旅程の中での集合場所や危険箇所などを写真に納めておくことで、下見から帰ってきてからの打ち合わせにも役立ちます。
写真はスマートフォンで撮ることを推奨します。スマートフォンの利点はデジタルカメラよりも手軽に見返すことができる点、学年の先生にもすぐにシェアしやすい点、時間の経過がわかりやすい点などが挙げられます。アプリを使って集合場所に丸印をつけたり、順路に→を入れたりと簡単に加工をすることも可能です。
仮の予定表・筆記用具
事前に見るべきポイントを書き込んだ仮の予定表を忘れずに持参しましょう。追記ができるように筆記用具も一緒にしておくと良いでしょう。
メモができるもの(メモ帳あるいはスマホ)
仮の予定表に加えて、他に気づいたことなどがあれば書き込みましょう。スマートフォンのメモ機能を使ってさっと打ち込む方法も簡単で良いです。
お金
大金は必要ありませんが、交通費や食事代などを持参しましょう。交通費に関しては、経費精算のために領収書を忘れずに保管しておきましょう。
いざ修学旅行の下見に行ったら…見るべきポイント
①旅行先での順路を確認、危険箇所を確認、共有する
修学旅行は学年の子どもたち全員で列になって動くことも多いです。集団で連なって歩くところは、危険箇所がないかどうか実際に歩いてみて確認をしましょう。
大型のバスが停められる駐車場は一般車が停められる駐車場と離れている場合もあります。駐車場から建物までのルート確認などもとても大切です。
②集合場所や、全体で話をする場所、待機場所などを決める
自主研修といって班ごとに行動する場面では、集合場所を決めておかなければなりません。
また学年で集まって次の行動の指示を出したり、時間まで待機をしたりする場面もあります。全員で集まることができるスペースを探しておきましょう。
スペースは駅や見学する建物の前など、一般の人の邪魔にならないところが望ましいです。場合によっては施設の方から指定されたり、事前に許可を取る必要があったりすることもあります。
③昼食場所、外なら雨天時の昼食場所、トイレの有無などを確認
昼食を食べる場所も下見が必要です。主な昼食場所のパターンは移動途中の公園、見学する建物の中の食事スペース、食堂を予約するなどが考えられます。
屋外で食べる予定なのであれば、雨天時にはどこで食べるのかもしっかりと考えておかなければなりません。
昼食場所近くのトイレも見ておきましょう。少し細かいですが、個室の数やトイレットペーパーの有無も確認をしておくと安心です。
④プログラムの流れに不自然なところがないか確かめる
プログラムの流れ(時間、順序など)はスムーズでしょうか。ハイキングなどをする場合は実際にコースを歩いてみて、大人の足でかかる時間を計っておくことも大切です。
事前にプログラム通り進めてみることによって思った以上に時間がかかってしまったり、反対に見る場所があまりなくて時間を持て余してしまったりすることを防ぐことができます。
⑤宿やお店の人と当日の流れを打ち合わせる
宿泊する宿の人や昼食を食べる場所、お土産を購入する場所などのお店の人と当日の打ち合わせをする必要があることもあります。下見の日程が決まり次第、宿やお店に向かう旨を伝えておきましょう。
宿では一般のお客さんの有無や入浴時間の決まりがあるかどうかなどを確認します。また、食事を伴う場所ではアレルギーの児童の対応の仕方を必ず確認しましょう。
まとめ
この記事では修学旅行の下見についてまとめました。6年生の担任の先生の参考になれば幸いです。
まとめ:修学旅行の下見ってなにするの?事前に用意するものや当日の持ち物、見るべきポイントは?
○下見の目的
修学旅行を成功させること
○下見の事前準備
おおまかなスケジュールを立てる
下見で見るべきポイントをあらかじめメモしておく
添乗員さんとの確認
○下見の持ち物
スマートフォンまたはデジタルカメラ、仮の予定表、筆記用具、メモができるもの、お金
○いざ修学旅行の下見に行ったら…見るべきポイント
- 旅行先での順路を確認、危険箇所を確認、共有する
- 集合場所や、全体で話をする場所、待機場所などを決める
- 昼食場所、外なら雨天時の昼食場所、トイレの有無などを確認
- プログラムの流れに不自然なところがないか確かめる
- 宿やお店の人と当日の流れを打ち合わせる
私自身も6年生の担任をしている時に、校長先生の車で日光に下見に行きました。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
まつこ
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