こんにちは。元小学校教員のまつこです。
この記事では、小学校の先生が校外学習(宿泊学習、遠足)の下見をする際に用意するものや、見るべきポイントなどをまとめました。参考になれば幸いです。
こんな人におすすめ
- 初めてもった学年の校外学習がある
- 校外学習で初めての場所に行く
- 校外学習の下見に行くときのポイントが知りたい
校外学習とは
「校外学習」とは、その名の通り「学校外で学ぶこと」です。たとえば2年生では国語の学習とからめて動物園へ、5年生では社会科の学習とからめて自動車工場に行くことが多いです。
校外学習では子どもたちが実際に見たり聞いたりしながら、教科書だけでは学べないさまざまな事を学びます。抱き合わせで水族館や動物園に行ったり、外でお昼ご飯(お弁当)を食べたりもします。学校の外に出るという非日常感から、この行事を楽しみにしている子も多いです。
校外学習の「下見」の大きな目的
校外学習の「下見」の最大の目的は「校外学習を成功させること」です。
引率の先生方が「下見」をしっかりと行うことによって、校外学習を安全で実りのあるものにすることができます。
下見はいつ・誰が行くの?
下見は基本的には職員の勤務時間内に行きます。そのため、春休みや夏休みなど子どもが来ない長期休みに行くことが多いです。近場であれば、春休みに担任が決まって入学式までの数日間にすぐに行くこともあります。
9月以降の校外学習の場合は、夏休みを使って行くことが多いですね。遠方の場合は土曜日な日曜日などに行き、後日振替を取るという形になることもあります。といっても、平日に振替をとるのは現実的に少し難しいので、夏休みや冬休みなどに振り替えることが多いです。
校外学習の下見は引率する先生(担任、特別支援学級の先生など)全員で行くのが理想です。ただ、市や区から出される交通費などの予算が少ないこともあり、全員で行くことは難しいかもしれません。予算は自治体によって変わってきますので、事務の先生に確認をしてみてください。
予算によっては学年の代表者だけで行ったり、半分は自費で行ったりすることもあります。私はどちらも経験があります。
仕事なのですから、全員分出してほしいというのが本音です。
校外学習の下見の事前準備
校外学習の下見に行くにあたり、事前に準備しておくことを紹介します。
訪れる施設の予約
人気の工場見学などは先着順のこともあれば、抽選のところもあり、その予約方法は様々です。予約開始日や時間なども事前にしっかりと調べておきましょう。前年度からの予約が必要な場合には前の学年の先生が予約をしておいてくれていることもあります。引き継ぎ資料などを確認しましょう。
当日のおおまかなスケジュールを立てる
見学する施設や寄る場所が決まったら、校外学習の当日のスケジュールを立てておきます。前年度と同じ場所に行く場合は、前年度の資料が参考になります。
お昼ご飯のタイミングや場所なども目星をつけておきましょう。建物内で食事をする際には事前予約が必要なこともあります。
下見でチェックするべきポイントをあらかじめメモしておく
下見で実際に目で見て確認すべきことを学年の先生方と話し合い、あらかじめ書き出しておきましょう。
見るべきポイントは事前に立てた校外学習当日のスケジュール(計画段階のものでOK)を印刷したものに書き込んでおくとわかりやすいです。
見るべきポイントについては次の章でまとめていますので参考にしてください。
下見の持ち物
校外学習の下見にあったら良いものを紹介します。
お金
電車などに乗るための交通費や食事代などを用意しましょう。交通費は後で精算ができるように領収書を取っておくことを忘れないようにしましょう。金額は行く場所にもよりますが、5,000円ほどあれば十分でしょう。
スマートフォン
学年の先生方と連絡を取り合ったり、道中で気づいたことなどをメモしたりするために使います。
また、スマートフォンを使って昼食場所や危険箇所などを写真にも残しておきましょう。
写真はデジタルカメラでも撮ることができますが、スマートフォンで撮ることを推奨します。スマートフォンの利点は、デジタルカメラよりも手軽に見返すことができる点、学年の先生にもすぐにシェアしやすい点、時間の経過がわかりやすい点などが挙げられます。アプリを使って集合場所に丸印をつけたり、順路に→を入れたりと簡単に加工をすることも可能です。
校外学習当日のスケジュール
下見で見ておきたいポイントを書き込んだ当日のスケジュールを持っていきましょう。
筆記用具(+バインダー)
スケジュールに直接書き込むための筆記用具です。荷物に余裕があれば、バインダーなども持っていくとメモがとりやすいですよ。
校外学習の下見のポイント
①順路を確認、危険箇所を確認、共有する
校外学習は学年の子どもたち全員で列になって動くことがほとんどです。集団で連なって歩くところは、危険箇所がないかどうか実際に歩いてみて確認をしましょう。徒歩での移動の場合は横断歩道や歩道橋の有無の確認、バスでの移動の場合は駐車場から建物までのルート確認などが特に大切です。
②待機場所を決める
校外学習では全員で集まって次の行動の指示を出したり、時間まで待機をしたりする場面があります。全員で集まることができるスペースを探しておきましょう。
スペースは駅や、見学する建物の前など、一般の人の邪魔にならないところが望ましいです。場合によっては、施設の方から指定されたり、事前に許可を取る必要があったりすることもあります。
③昼食場所を確認する(雨天時も)
昼食を食べる場所も下見が必要です。主な昼食場所のパターンは移動途中の公園、見学する建物の中の食事スペースなどが考えられます。
屋外で食べる予定なのであれば、雨天時にはどこで食べるのかもしっかりと考えておかなければなりません。
また、昼食場所近くのトイレも見ておきましょう。少し細かいですが個室の数やトイレットペーパーの有無も確認をしておくと安心です。
④活動の流れに不自然なところがないか確かめる
プログラムの流れ(時間、順序など)はスムーズでしょうか。徒歩で目的地まで行く場合は実際に歩いてみて、大人の足でかかる時間を計っておくことも大切です。
事前にプログラム通り進めてみることによって、思った以上に時間がかかってしまったり、反対に見る場所があまりなくて時間を持て余してしまったりすることを防ぐことができます。
⑤施設のパンフレットを事前にもらっておく
下見に行った際にはその場所のパンフレットをもらっておきましょう。子どもたちが事前にパンフレットに目を通しておくことによって、活動の予習をすることができるからです。校外学習を実りのあるものにするためには、事前学習をしておくことが大切です。
⑥電車やバスを使う時は事前の申し込みが必要
貸切バスを使用する場合は事前の予約が必要です。これに関しては想像がつくと思います。
意外と盲点なのが電車や路線バスなどの公共交通機関を使用する場合です。その際にも、事前の申し込みが必要になることがほとんどです。電車を使用する場合はその路線の事務所に電話を、路線バスを使用する際にはバス会社に電話をしましょう。実際に乗車する際に、乗る号車を案内してくれたり、一括でお金を支払ったりすることが可能です。
まとめ
この記事では小学校の先生が校外学習(宿泊学習、遠足)の下見をする際に用意するものや、見るべきポイントなどをまとめました。
まとめ:校外学習の下見のポイント
- 順路を確認、危険箇所を確認、共有する
- 待機場所を決める
- 昼食場所を確認する(雨天時も)
- 活動の流れに不自然なところがないか確かめる
- 施設のパンフレットを事前にもらっておく
- 電車やバスを使う時は事前の申し込みが必要
安全で楽しい校外学習になりますように。
\修学旅行の下見について知りたい方はこちら/
皆様の参考になれば幸いです。
まつこ
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