こんにちは。元小学校教員のまつこです。
朝の会や帰りの会での「先生からのお話」。配布物を配ったり当日や翌日の連絡をしたりするために、会のプログラムに入れているクラスが多いでしょう。
特に3月の修了式や卒業式の日は特別で、1年間ともに過ごしてきた子どもたちへ最後の「先生からのお話」があります。1年間担任をした子どもたちに、「最後だから」と気合いを入れて準備をする先生もたくさんいらっしゃることと思います。
この記事では最後の先生からのお話で子どもたちに「何を」「どうやって」伝えるか、そのバリエーションをまとめました。皆様の参考になれば幸いです。
こんな人におすすめ
- 初任の先生
- 卒業式や修了式の当日に何を話せばよいか知りたい人
最後の「先生からのお話」何を伝える?
子どもたちのこの1年での成長
1年間でできるようになったことや考えられるようになったことを先生の視点から客観的に言語化して伝えましょう。
1年間の成長を振り返ることによって、子どもたちも自信をもって進級できますよ。
1年間の思い出、エピソード
- 楽しかったこと
- 悔しかったこと
- 一致団結したこと
- 怒られたこと
- みんなで笑い合ったこと
担任の先生にしかわからない細かなエピソードを聞くことは、子どもたちにとってとても嬉しいことです。行事などの振り返りをするのも良いですね。
来年のこと、これからのこと
- 来年どんな学習をするのか
- これから、何が求められるのか
- 子どもたちにどんな人間になってほしいか
6年生であれば、中学校での話やその先の高校・大学の話、1〜5年生であれば、次年度に学習する教科の内容の話でも良いでしょう。
また、子どもたちが大人になった姿を想像しながらお話するのもおすすめです。子どもたちの明るい未来を見据えて話しましょう。
おぼえていてほしい考え方や言葉
子どもたちの年齢や発達の段階に合った名言や考え方を伝えましょう。子どものころに聞いた「言葉」は大人になっても意外とおぼえているものです。
子どもたちに紹介したい考え方や言葉を紹介します。
- 「幸せはいつもじぶんのこころが決める」/相田みつを
- 「挑戦する機会というものは誰にでも平等である」/スティーブ・ジョブズ
- 「迷ったらおもしろい方を選べ」
- 「諦めたらそこで試合終了ですよ」/スラムダンク
- 「笑う門には福きたる」
- 「雲の上はいつも晴れ」
- 「PKを外すことができるのは、PKを蹴る勇気を持った者だけだ」 /ロベルト・バッジ
自分自身が大切にしてきた考え方や言葉、経験
先生自身が大切にしてきた考え方や言葉、経験を子どもたちに共有するのも良いでしょう。信頼する先生が大切にしてきたものは、子どもたちの心にも響きます。
感謝
1年間無事に過ごしてこられた感謝を言葉でしっかりと伝えましょう。
つい、「言わなくても伝わっているものだ」と思ってしまいがちですが、先生の言葉で伝えることがとても大切なんです。
最後の「先生からのお話」どうやって伝える?
思い出の写真やムービーを振り返りながら
1年間撮り溜めできた写真やムービーをみながら、みんなで1年間を思い出してみましょう。
タブレットのデータフォルダにはムービーを簡単に制作してくれる機能がついています。わざわざ時間をかけて動画編集をしなくてもすぐに作ることができますよ。
ぜひ、やってみてくださいね。
黒板に書いたメッセージで
最後の日の前日に黒板にメッセージを書いておく方法です。
話したいことを整理しながら書くことができるという利点があります。
黒板アート(イラスト)を描きたい場合はプロジェクターを使うと簡単です。
好きな歌の歌詞を紹介しながら
大切にしている想いがのった歌がある場合は歌を聴きながら歌詞を伝えるのも良いでしょう。
子どもたちだけでなく先生にとっても、その曲は一生の思い出の曲になります。
小学生の子どもたちにおすすめの歌を紹介します。
- 『正解』RADWIMPS
- 『STORY』AI
- 『いのちの歌』竹内まりや
- 『道』EXILE
- 『supernova』BUMP OF CHICKEN
- 『遥か』GReeeeN
自分の経験を交えて
自分自身が小学生だった頃を思い出しながら自分の経験を交えて話すと、親近感が湧いて思いがより伝わります。
子どもたちに勇気を与える失敗談なども良いですね。
学級通信とともに
学級通信に伝えたいことを書いてそれを読みながら話す方法です。
この方法のメリットは子どもたちだけでなく、保護者の方にも先生の想いが伝わることです。また事前に文面の用意ができるので、「言い忘れてしまった」と後悔をすることもありませんね。
教室掲示をみながら
学級目標や係活動の掲示などを子どもたちと一緒に教室をぐるりと見渡しながら1年間を振り返るのも良いでしょう。
「この行事楽しかったな」「この学習頑張ったな」と子どもたち自身が自分達の成長を実感することができますよ。
賞状を渡しながら
少し手間はかかりますが子どもたち一人ひとりに賞状を渡すのも素敵です。
子どもたちが特に頑張った事柄を賞にして渡しましょう。賞の一例を紹介します。
- 生き物を大切にできたで賞
- 忘れ物をしなかったで賞
- お友達に優かったで賞
- ピカピカ掃除賞
- スポーツマン賞
- キラキラ発表賞 など
最後に・・・
最後の先生からのお話をするにあたって、特に大切にしてほしいことがあります。
それは「今年度はすっぱりと終わらせて、来年度に期待をもたせるように意識をする」ことです。
年度がかわると新しいクラス・新しい先生とともに過ごす1年間が始まります。
新しいクラスになると「前のクラスがよかった」と、前年度と比較をして嘆く子どもたちが必ずいます。そんな思考が頭の中を支配してしまうと、子どもたちは自分の置かれた環境を十分に楽しむことができません。
また、子どもたちから「去年の方が良かった!」と言われてしまうのは新しい担任の先生にとっても良くありません。
来年度の先生も子どもたちも、お互いに気持ちよく楽しく過ごすために今年度のクラスはもう今年度限り。
「今年も楽しいクラスだったね!こんなに素敵なクラスを作れるみんなは本当にすごい!来年も楽しいクラスをみんなで作っていってね!」と前向きに1年間を締めくくりましょう。
まとめ
この記事では最後の先生からのお話で子どもたちに「何を」「どうやって」伝えるか、そのバリエーションをまとめました。皆様の参考になれば幸いです。
まとめ:修了式・卒業式の日の最後の先生からの話〜子どもたちに何をどうやって伝える?〜
何を伝える?
- 子どもたちのこの1年での成長
- 1年間の思い出、エピソード
- 来年のこと、これからのこと
- おぼえていてほしい考え方や言葉
- 自分自身が大切にしてきた考え方や言葉、経験
- 感謝
どうやって伝える?
1.思い出の写真やムービーを振り返りながら
2.黒板に書いたメッセージで
3.好きな歌の歌詞を紹介しながら
4.自分の経験を交えて
5.学級通信とともに
6.教室掲示をみながら
7.賞状を渡しながら
皆様もぜひ、修了式・卒業式の前に子どもたちに伝える言葉を考えてみてください。
参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
まつこ
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